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A1. ソーラーシステムは万能ではありません。太陽が相手ですから、天気がよくなければ働きません。またソーラーの効き方も暖房を使い始めた頃と、建物が適度に蓄熱をした頃とは違います。ソーラーの目的はあくまで”室温の底上げ”で、その特徴は”低温の輻射式暖房”や”負荷のない換気”などです。

天気の良い日には太陽の熱と建築的な工夫で、一日の室温の変化を下グラフ@からグラフAのように平準化することができれば、朝まであまり室温が下がりませんから、そこから暖めるのに暖房設備を使用する量も少なくすることができます。またそうできるよう建物の熱環境を整えていくことが重要ではないでしょうか。

また厳冬期には負荷になる換気ですが、ソーラーの運転時は外気を暖めながら取り込み続けるので、真冬でも負荷なく新鮮な空気で室内を満たしておくことができます。

A2. ソーラー導入の有無は別として、建物に冷暖房の設備は必要です。ただ天気の良い日は暖房設備を使う代わりに太陽熱を使おうよ、というのがソーラーの役割です。そういう意味で確かに暖房としては重複しています。

ソーラーれんの目的は、天気の良い日には、太陽の熱と建築的な工夫で、室温を平準化するために底上げすることで。一日の室温変化を抑えることで、少し寒いときに投入する熱量も、一日の暖房の総量も減らすことが出来ます。

ソーラーの目的は底上げですから、あげるべき底がとても低いとどうしようもありません。ですから厳冬期には朝一番に補助暖房が必要だと思います。しかし春や秋の中間期、まだ一般に暖房が必要な時期のあたりでは、ソーラーだけで十分まかなえます。

実際のシステムの制御は、ソーラーで集熱したぶんと他の熱源を利用したぶんに分けて動かしているわけではなく、ソーラーによって底上げした残りを他の熱源を使いながら、設定した室温まで暖めています。

A3. そうかもしれませんね。意匠的なお話はお答えするのが難しいところですが、住宅密集地では棟付近に設置されているガラスを地上から見るのは難しいことはありませんか。

ガラスの役割は、暖房量全体に占める太陽依存分を増やすことにあります。ソーラーれんは、濃色の鉄板屋根の下に設けた空気層に外気を通して、熱交換した空気を利用します。

太陽から降り注ぐエネルギーは密度はとても薄いので、なるべく大きな面積にたくさんの日射を受ける必要が在ります。しかしいくら大きな面積になっても、”その面にあたる日射の強さに応じて外気温が上昇した”と考えた仮想的な温度=日射相当外気温に限りなく近づくのみです。

ガラスには、太陽のような高温の熱源が作り出す短波長の赤外線は透過させ、低温の作り出す長波長の赤外線は反射する性質があり、日射で暖められた鉄板が出す長波長を反射して温室をつくり、その安定した空気層によって下層を通過する空気の温度を間接的に押し上げます。棟に近い部分の鉄板屋根上にガラスを押し付けるのはこうした理由からです。

A4. ソーラーれんは、屋根や床、基礎など、もともと建物にとって必要な部分をできるだけうまく利用して、自然のリズムに応答できるようにするノウハウです。自然のルールにのっとっていれば、木造でも、鉄骨造でも、鉄筋コンクリート造でも、建物の構造やデザインは自由です。したがって費用もさまざまになります。

でもそれでは答えにはなりませんから、一応目安です。部材費は、約30坪・集熱ガラス8列の木造住宅の場合、空気集熱のみで約80万円、お湯採りをすると約100万円、お湯採りコイルで補助暖房をすると約110万円です。これに工事費がかかります。工事費については施工業者によって様々ですが、例えば屋根の瓦棒浮かし葺きなどは建築工事の一部になりますし、建物の仕様が一部ソーラーむきになるということで、ソーラーが計画と比較すると全体として建築費が1割ほど増すと考えるといいようです。

こうかについては、計画地の気象条件、集熱やねの大きさ及び構造で決まる取得熱量、その建物の断熱・気密の程度で基本的な性能が決まり、その効果は、設計と施工程度に応じたものになります。

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[ LAST UPDATE Fri, 2009-11-27 12:04 ]
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